「循環型社会」を目指して A


 今回の企業は「旭電化工業株式会社・鹿島工場」で排出された産業廃棄物を当社でセメント生産の燃料としてリサイクルしているものです。

「セメント業界における
        廃棄物再資源化への取り組み」

ニューサスペンションプレヒーター付き6号キルン
 セメントの主成分は、カルシウム、シリカ、アルミナ、鉄などです。
 食品業界から発生する「廃白土」には、シリカ分が含まれており、更に油分も多く含まれています。「廃白土」は粘性があり、セメント原料として再資源化する場合、製造工程の中でトラブルが発生しやすいため、設備改善を進めながら、いかに多くリサイクルできるか努力を重ねています。
 白土は、主に食品製油の過程で油の吸着精製に使用されます。白土が結晶構造の中に有機物を取り込み結合する性質を利用して、油中の汚れや水分などの不純物を白土に吸着させ油を清浄します。新油の精製工程では主に脱色効果に使われており、全く無害で高い安全性が確認されております。白土が使用済みとなったものが「廃白土」で、国内のセメント業界全体では、この「廃白土」を年間11万トン程度リサイクルしています。



旭電化工業(株)鹿島工場を訪ねて

廃棄物削減へ着実な歩み

旭電化工業株式会社
沿  革古河グループの化学会社として設立。鹿島工場は、1970年に操業開始。苛性ソーダ・塩素・水素を利用した化学品と、食用油・ショートニングなどの食品を生産。同社の主力工場となっている。
設  立1917年1月
資 本 金124億円
所 在 地本  社 東京都中央区日本橋室町2−3−14
鹿島工場 鹿島郡神栖町東和田29



食品生活を下支え

 例えば、普段なにげなく口にしているチョコレート。常温では固体であるのに、舌に運んだ途端に溶け出し、マイルドな甘味が口いっぱいに広がる。「当たり前」とも言えるこの現象は、チョコレートを構成する油脂成分の融点と大きく関係している。現代人の豊な食生活は、食用油脂の精製・加工技術によってしっかりと支えられている。
 旭電化工業は古河グループの化学会社として、1917年、東京都荒川区に産声を上げた。以来、電解ソーダを基とした無機・有機・油脂・食品へと多角化を図り、総合化学会社としての基盤を固めてきた。


価値ある融合

 鹿島工場は70年、鹿島臨海コンビナート内で操業開始。苛性(かせい)ソーダ、塩素、水素を利用した化学品および食品の製造・加工事業を手がけている。74年には東洋一のマーガリン一貫生産ラインを整備。その後、溶剤分別、無菌食品ラインの設置など多角化を推し進めている。現在、「リス印」ブランドで出荷しているマーガリンやショートニングなどは、製菓・製パン業界から高い評価を受け、鹿島工場は同社の主力工場として大きな期待が寄せられている。

旭電化工業株式会社











地域社会と共生

 「環境の世紀」と言われる21世紀。鹿島工場では、循環型社会の実現に貢献しようと、地域社会と調和・共存を図り、「環境にやさしい工場づくり」に取り組んでいる。@廃棄物の削減と有効利用A大気・水質への排出削減B省エネルギーの推進C環境関連設備への投資D緊急事態への対応―などが活動項目となっている。
 廃棄物については、そのほとんどが製造工程での副生物であり、極力発生させない工夫を施している。また、リサイクルも積極的に推進。例えば、原料油脂を脱色する際に、副産物(廃白土)が発生する。同工場では、廃棄物として処分せず、日立セメントの技術協力のもと、100%セメント原料として有効利用している。さらに、汚水汚泥の発酵処理を検討し、実用化に取り組んでいる。
 本年度の環境目標は、対前年比で「1%の省エネ」「10%の廃棄物削減」「1%のリサイクル率向上」「埋立処分量10%の削減」―の四本柱。「環境にやさしい工場」へ着実な歩みを続けている。






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